Re: 第16回企画作:宇苅つい著「小指の色」への感想 ( No.8 ) |
- 日時: 2008/06/22 01:20
- 名前: yonnkisuto
- 参照: http://www7b.biglobe.ne.jp/~nervous-punk/
- 読ませていただきました。
うん、やっぱりできのよい作品で満足させていただきました。是非ついさんには半月に一回の割合で企画を出して私たちを楽しませていただきたいですね。さすが寺の横綱でございます。モンゴル勢に負けないで。
小学校の最初の友達っていうのは、子供にとって最初の異世界への入り口なんですよね。作中ではもちろんスドウさんというのは少し際立った異世界ではありましたが、もっと些細なこと「あ、ゴトウ君の家は目玉焼きにソースなんだ」とか、やっぱりみんな経験としてあると思います。
まだ本当に幼い子供の揺れ動き、感覚と理論の混濁、お母さんと自分。読んでて自分がたかが電信柱一本分歩くのにもえらい時間がかかった頃を思い出しました。小説の力ですよね。
話の持っていきかた、伏線、どれもすんなり読めました。すんなり読めたというのはきちんと機能しているということ。
スドウさんサイドに視点に関しては、この作品ではいらないんではないでしょうか? 主人公が切り離してしまったものの思念がでてきてしまうと、作品に余計な枝葉が生まれてしまってよくないように思いまし、またスピンオフのような形で提示されるより、読者が文章の壁に手をもぐらせて手触りだけで推察するのが趣があっていいように思います。
私好みの作品を本当についさんは書いてくれますね。来世ではご近所に住ませてください。
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