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第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想
日時: 2007/04/21 03:20
名前: ゆめなまこ
URL: http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/6219/ LINK→

今回一番乗り(プチ自慢)のゆめなまこでおます
わが愚作、忌憚無いご批評、ご感想、お待ちしております
何卒お手柔らかに、えへへへ(何故か卑屈)
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Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.1 )
日時: 2007/04/21 03:21
名前: 転石 ミドリ

どうも、感想一番乗り(笑)ミドリです。
和風ファンタジー、大好物です。楽しく読ませていただきました。
ファンタジー(特に時代が違うとか、異世界もの)は世界観の作りこみがしっかりしてないととても安っぽく見えがちなのですが、そんな点も見当たらず、たやすくのめりこめました。なによりアクションシーンが凄い。
この分量、質をよくこの短い期間に……! と感嘆しきりです。
トーガ、なんて素敵。厳しい生き方をして来たにしてはやや幼すぎるというか、無邪気すぎる気もしましたが、かわいい。悩殺されそうです(笑) 

えーと、忌憚ない批評、というかやや引っかかった点。
最初の牛車が、一回目に読んだときはよくわかりませんでした。
乗合馬車ならぬ乗合牛車なのでしょうか? 多分モデルの時代は飛鳥ぐらいから平安なんじゃないかと思ってるのですが、基本的に牛車って個人の持ち物だったようなーというイメージのためにすんなり読めなかったようです。
もうちょっと書き込んでくれたほうがわかりやすかったかもしれません。
あと、多分細かすぎる重箱の隅つつき。
”アソコ”と書くより”ホト”と書いたほうが雰囲気出るんじゃないかなーと。他の部分が凝っているぶん、多少この単語が浮いて見えました。
そして”緩やかな反りを持つ太刀”。太刀は反りのない刃のものを言うのよーとかほんとに隅つつき以外の何物でもないですけれど。こう、気になってしまうもので……。

Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.2 )
日時: 2007/04/21 03:22
名前: ゆめなまこ
URL: http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/6219/ HOME→

早速、わが愚作お読み頂き、感謝感謝でおます
その上、この様なご批評頂き、さらに深く感謝させていただきます
ほんま、おおきにです

さて、実を言うと今回の作品、すでに物語の骨子と
キャラの人格形成は5〜6年前に出来ておりました。
で、今回実際に書く機会を賜り、やっと日の目を見たというわけです
ちなみにヒロインの名前はわての敬愛する開高健先生の名作「夏の闇」に
登場する女性「素蛾(トーガ)」から頂戴したもんでおます。
ただ断じてパクリではなく「オマージュ」でおます(笑)

さて、なまこ名物指摘に対するご返答♪
まず、トーガの人格が幼いと言う点、
あえてそうしました。理屈としては女性として成熟してゆく過程を飛ばし
戦闘マシーンに育てられた故、女性としてまともに扱われた経験に乏しい
それが、突然オコシのオヤジに大切にされ、その片に目覚めたと、説明して
おきましょう
次に乗り合い牛車の件、確かに説明不足です、すません
設定としては、大貴族が人気取りの為に寄進したもので、オコシが今の我々の様な
しがないサラリーマンのトーテムであるということを印象づけるためのアイテムと
して登場させました。同じように満員電車に揺られ、職場に非人間的に送り込まれ
る・・・そんなイメージで行って見ました。
ホトとアソコの件(笑)
ご指摘の通り、勉強不足です、反省いたします。
しかし、太刀の件は一言
太刀が直刀であったのは古墳時代から奈良時代あたりまで、(厳密にはこれは「大刀」ですが)
平安中期から室町時代には反りを持った太刀が登場、武士を中心に愛用されています。

と、言う事で
イロイロ言いましたが
ほんまに最後までお読み頂き
ありがとうございました。

Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.3 )
日時: 2007/05/09 00:42
名前: みゅう  <rie_mew@nifty.com>
URL: http://homepage1.nifty.com/mew_rie/index.html HOME→

読ませていただきました!

引き込まれますねぇ、ゆめさんの文章は。
格の違いってヤツを痛感します。文章力がハンパじゃないもんねぇ。

オコシがトーガに、トーガがオコシに興味を持っていく過程が、すごくイイです。
ひとつひとつ加えられていく小さな思いが積み重なって、譲れない想いになっていくことに無理がない。
展開が速い話しにありがちの、なんで急に?という違和感がまるっきりない。
こういう丁寧な話し運びはぜひとも見習いたいものです。
……とは、読み終わって何日かたっているからこそいえること。
読んでいる間は次の展開が気になって読み進めてましたもん。……職場で(^^;;;

終盤から二人が穏やかに暮らせる未来を本気で望みました。
これでバッドエンドとかどちらかの死とかで終わらせられたらどんな文句のメールを送りつけようか、と思ったほどです。

トーガのアクションシーンの描写もお見事ですが、オコシの戦い方が見事です。
胸がすく、というヤツですね。読了感は爽快の一言につきます。
ほんっとに、楽しませていただきました。

文句のつけようがないんですけど、それも悔しいので、重箱の隅を楊枝の先でつついてみます。

弐の終わりあたり、「様は逃亡防止のための目付け役である。」の「様」ですが、「要」じゃないですかね、「要するに」ってことですよね?

というわけで、支離滅裂な乱文ではありますが、感想とさせていただきます♪


Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.4 )
日時: 2007/05/19 22:06
名前: D・W・W

D・W・Wでござる。「帝都偽書騒動顛末記」を読ませていただいたので、感想などを書かせていただきますぞ。以降敬語にて。

 平安時代前後の歴史にはあまり詳しくない拙者なのですが、十分にこの作品は楽しむことができました。細部の丁寧な作り込みもそうなのですが、キャラクターが実にたっている。戦闘シーンも悪くない出来で、最後までノンストップで読み進めることができました。良質な作品をありがとうございます。
 戦闘能力がない男と、戦闘のプロである女の組み合わせというと、最近のライトノベルなどで流行になっていますが、その場合男をどういう役所にするのかが難しい。女が惚れただけの相手にすると、一昔前の少年漫画のヒロインキャラのようになってしまうことが実に多い。その点、この作品では主人公が特殊スキルをフル活用している点で十分にカバーができているかと思います。
 非常におもしろく読むことができました。次の作品も期待しておりますので、是非頑張ってください。
Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.5 )
日時: 2007/05/22 15:09
名前: 宇苅つい
URL: http://gogosui.flop.jp/ HOME→

テーマの「手紙」を「偽書書き」としたところが面白いです。また、その料理法も秀逸。
>そんなことを考えながら筆を進めれば、なにか手にしている筆が剣に思え、
>紙が人、書きあがる文字が傷口の様に見える。
と、
>「この書状を書くことが、私の戦だ。」
この二箇所が印象的。ここいらで手紙を媒介にして、ゆめさんの設定したもっと大きな深いテーマが窺えます。これぞテーマの生かし方って奴でしょうか。

登場人物の設定もイイ。トーガ・オコシの交流、気持の移り変わりも、ほろ苦く、時にはくすぐったく伝わってきます。巧いなぁ。

>>1 の「ホト」について
確か古事記だったと思うが、
「なにがしの媛(ヒメ)が箸で陰(ホト)をついて死んでしまいました」
というような文を見た覚えがあります。その為か、私的には上流層の隠語というイメージが強いんだけども。文盲な山賊の女性の台詞に合わないと気がしますが……。うーん、あくまでも私見。

執筆お疲れ様でした。良作ご馳走様でした。
第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.6 )
日時: 2007/06/11 00:46
名前: yonnkisto
URL: http://www7b.biglobe.ne.jp/~nervous-punk/ HOME→

読ませていただきました。

いやゆめさん節炸裂ですね。
寺の中でも(個人的)作品世界の創造という面で、DWWさんとゆめさんは頭一つ出ているように思っております。

ファンタジーの楽しみ方として、よほどの矛盾点以外は提示された世界をそのまま受け入れるというのがマナーだと勝手に思っていますので、そういう指摘はないです。いや、こう書くとホントはあるみたいだけど、ホントにないのよ(笑)

感想としては、面白かったです。

企画にこれだけの質・量の作品を提出できちゃうゆめさんに脱帽です。
第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.7 )
日時: 2007/06/24 18:36
名前: toku
URL: http://www5d.biglobe.ne.jp/~K-toku/ HOME→

古代的世界にまず驚き。そして、ヒーローとヒロインの逆転的な関係性に感心。
トーガの山の民たる設定は、かのサンガ伝承や隆慶一郎氏の「道々の者」にも通じる世界観。その鋭利な刃物のような心理を包み込む普通の人オコシの優しさという構図は、先述の通り、通常のヒーローものとは逆転した関係性でありながらも、実は王道とも呼べる構図。しかし、殺しを含めたお目付け役としてのトーガと情を交わせるオコシは、実は大物?
最後にオコシにより逆転的にその咽元に刃を突きつけられた権力者サカムトが青ざめる場面は痛快でもありますが、一方でこれが限界かな?とも・・・より積極的な反撃をするとなると、オコシが「普通の人」の域を逸脱することになるし・・・。結局、主役二人がそれなりに幸せそうであることが何よりの救いであると思うべきなのでしょう。
紹介文では「暴力表現あり。セクシャル描写あり。」とあったものの、特に気負わずに読めましたが、これは私が「汚れた大人」になったからだろうか?(笑)
Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.8 )
日時: 2007/06/24 19:48
名前: 深那 優
URL: http://minasweet.jp HOME→

読ませていただきました!
早速、感想書かせていただきますね(^^

ヨンさんもおっしゃられてますが、本当に作品世界の創造という面では、Dさんとゆめさんは頭一つ出ているように思います。
何かもう、その凄さに読み進める間に口が無意識に開いていく感じ(笑)
こういう世界観を固めるのって、そう簡単なことではないと思いますが、それを成し遂げてしまうゆめさんは、本当に凄いです!
登場人物たちの気持ちの変化という面でも、とても巧妙に描かれていて良かったです。
本当は、何か一つくらい『ここが少し気になりました』とかいう指摘を書きたかったんですけど、残念ながら指摘する点が見つかりませんでした(^^;
そうだなぁ……tokuさんとは違って、私は多少『暴力表現あり。セクシャル描写あり。』という点を感じたってことくらいですかね。
でも、それは読み手の問題なので、全く問題は無いのですが。

良作、ありがとうございました(^^
Re: 第14回企画作品ゆめなまこ著「帝都偽書騒動顛末記」への感想 ( No.9 )
日時: 2007/07/29 04:53
名前: 桂月 椋
URL: http://mkagetsu.hp.infoseek.co.jp/index.html HOME→

感想が遅くなって、失礼致しました。

さすがゆめさんですね!
本当に世界の創造という点においては、素晴らしい筆力・文章以上に物凄いことを成し遂げられていると思わずには居られません。私には出来ません(苦笑)。

平安時代の下級層に生きる人達に視点を置き、明日を生きるか死ぬか、自分達だけではどうにもならぬ運命を受け入れながら、懸命に生きる姿。出口をふさがれたような、そんな日々に更に困難が降りかかる……。

滅茶苦茶、ツボです。自分でもこういうの書けたら、どんなにいいだろうと思わずには居られません。……できませんが。

牛車通勤のシーンなど、凄く良かったですよ。リアリティがありました。もし平安時代に居る私だったらやってるだろう、というような体験の共有?ができて、入り込みやすかったです。ずっとオコシの感情を巧くトレースできたお陰で、トーガとの関係もすんなり受け入れられました。

オコシとトーガのエンディングは、本当に心から良かった!と思いました。途中から「このままバッドエンディングになったら、作品としてはいいかもしれないが、読者は納得しないぞーー!」と思っていたら、きちんと納まって納得。オコシの逆襲は大体想像はついていましたが、完全に彼を追い詰めないところが実にオコシらしい。

今まで読んだゆめさんの作品の中でも、かなり好きな作品の部類に入ると思います。
トーガの逞しさ、カッコよさ、そして可愛いところなど、キャラクターの創造も良い。オコシもいやらしさが無く、頑張ってる感じが素敵です。
オチも納得が行き、巧く完成された作品だと思いました。

性的描写、暴力描写は特に気になりませんでしたよ。……穢れた大人だからか(笑)。

良質な作品をありがとうございました。存分に楽しみましたよ!

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