Re: 第15回企画作品:みゅう作「海原の幻想」への感想 ( No.1 ) |
- 日時: 2007/11/04 17:41
- 名前: D・W・W
- URL: http://www5b.biglobe.ne.jp/~dww/ HOME→
- D・W・Wでござる。「海原の幻想」拝見したので、感想などを書かせていただきますぞ。
憑依というテーマを上手く使って、甘酸っぱい青春の思い出をよく料理している作品だと思います。作品全体の雰囲気も良いですし、心理描写も良くできている。また、色々推理できる展開もまた面白いなと思いました。 みゅう殿の書かれるこういう純粋な少年少女の思い出話はいいですね。しかも憑依というテーマを使ってここまでさわやかな内容に仕上げられる手腕もまたすばらしい。また、船の守り神の設定も良くできていると思います。 さわやかな読感の良作でした。次回作も期待しています。
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第15回企画作品:みゅうはん作「海原の幻想」への感想 ( No.2 ) |
- 日時: 2007/11/17 22:31
- 名前: ゆめなまこ
- URL: http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/6219/ HOME→
読みました「海原の幻想」 まったくもってみゅうティストなお話でんなぁ〜 少年と少女の「交流」といえないほどのぎこちないコミュニケーションの場面や それぞれの揺れ動く内面の表現など、手近に観察対象のある方でないと書けないリアリズムがあります。 わては「バブにされる」いう言葉すら知りまへんでしたんや、いやホンマ そんだけでも平伏いたしますわ。
そして今回、ひじょーにビジュアル的に拘った仕上がりや思います。 特に、クライマックス、本編のもっとも核心的な部分である幻想の場面は、文字どおり孝太が体験した めくるめく「海」の「感覚」を自分が追体験してる気に成りました。
>>視覚ではなく、感覚で自分の居場所を知る。
ていう表現が、非常にリアル! 鯨って視覚より聴覚、と、言うより音波を体感して世界を把握してるらしいでっから ほんまにその感じがよう表現できてる思いました。
あと、
>>港まで逃げ水を追いながら二人で歩く。 ぺたぺたと麻緒のビーチサンダルが夏らしい音をたてている。
なんていい場面ですナァ 熱されたコンクリート製の波止場の上を、少年と少女がビミョーな距離を置いて歩く そこを思い切り「引き」のカメラアングルで長回しで撮ってる。 そんな画像が目に浮かびます。
いやはやわてもビジュアル的感覚を大事にして文章かいてるつもりですが 今作のみゅうはんには、驚かされました。 新たな境地を開かれたって感じですな
一日プラス一時間遅刻しただけの値打ちはあります!(笑)
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Re: 第15回企画作品:みゅう作「海原の幻想」への感想 ( No.3 ) |
- 日時: 2007/12/11 22:15
- 名前: toku
- URL: http://negotoya.kir.jp/ HOME→
- 感想、遅くなりました(^^ゞ
何だか、思春期の頃の自分をどこか省みるようなところもあり、読んでいるこちらが面映いような作品でした……いや、思春期あったんすよ、これでも(^^ゞ
中学生という大人への入り口、同時に子供時代の残り香のようなものも体にまとわりついている時代、そんな時代を実にすがすがしくかつリアルに思いおこさせてくれました。 孝太の持つあの焦燥感のようなもの、ちょっとだけお姉さん(このちょっとの部分が重要だったりする)の麻緒に対する複雑な感情などなど……結構、お子さんを観察しているな(笑)……いや、ある意味お母さんの視線というものがないと、出てこない発想じゃないかなと思える部分がありましたが、考えすぎか?もうひとつ感心したのは、ゆめさんも指摘しているビジュアル面。カメラアングル……というべきか、描写の仕方が実に映画的ですね。
そして、このお話はこの孝太と麻緒という微笑ましい少年少女たちだけでなく、「おふねさま」というちょっといたずら好きな神様の存在も彩を加えています。 そう、この「ちょっと」の部分が、この作品のバランスを見事に保っている要素でもあるなと……いま思いつきました……。 それぞれどちらかの部分でも濃く書くと、おそらく作品のボリュームは肥大化するだろうし、読みやすさも損なわれると。さじ加減って重要ですね。その点、私は……_| ̄|○ 孝太の見たくじらの記憶、それが少年の未来図とも重なる(少なくともその可能性はある)物語の構図、見事でした。
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Re: 第15回企画作品:みゅう作「海原の幻想」への感想 ( No.4 ) |
- 日時: 2008/03/05 12:15
- 名前: オカザキレオ
- URL: http://www.geocities.jp/reo_ojp/ HOME→
- まいった。参りました。
みゅうさんの少年少女の生き生きとした姿というのは今には始まった事じゃないですが、 今回のも力作です。 最近はで伝奇的な空気も非常うに個人的なマイブームなので、その設定、道具の使い方、お見事につきます。
今回の少年の心情、その寂しさも分かるなぁ。 その反面、どことなく物足りなさがあったかなぁ。 何が、ってのは説明できないんだけど、 少年の持つ弱さと強さというのがあるとして、 多分、その弱さだけが強調されたような気がして、 難しい年頃なんだけど、でもその中で少年って生き物は・・・・とか自分の少年時代を振り返りつつ まぁ、でもすごいなぁ、と。 この完成度、さらに引き込む力、不変な軟らかい文章。 さすがです。 是施肥とも、執筆のペースもあげてよろしくお願いいたします(笑)
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