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第十四回書き込み寺企画作品、D・W・W著「朱い手紙」の感想
日時: 2007/04/25 20:11
名前: D・W・W

 二作目どうにか仕上がりました。ホラーのつもりで書きましたが、皆様の目にはどう映りますでしょうか。
 感想お待ちしております。
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Re: 第十四回書き込み寺企画作品、D・W・W著「朱い手紙」の感想 ( No.1 )
日時: 2007/05/22 17:25
名前: 宇苅つい
URL: http://gogosui.flop.jp/ HOME→

「ホラー」ということですが、残念ながらあんまり怖くはなかったです。「スプラッタ」であるとは十二分に思えましたガ。
なんで今一つ怖くないのかと再読してみたのですが、読者が感情移入するべき媒体(つまり主人公)があんまし怖がっていないことが原因ではないかと。
落ち着け、落ち着け、落ち着け、落ち着け!  で、結構すんなりと落ち着いてしまう。
むせかえるような血臭に眉を顰めつつも、すぐに「もう慣れた」と言ってしまう。
そうすっと読者の気分も俄然落ち着いてしまうんです。ヒシヒシと染みる恐怖感が持続しない。女中さんとの掛け合い漫才っぽい会話のやり取りもそれに拍車を掛けているように感じます。残酷な描写が多いので、せめて台詞なりと……というDさんの意図も分かるのですが。うーん、ホラーって難しいんだね。

苦言ばかり連ねましたが、全般に流れるDさんティスト、これだけの長編を一気に読ませる筆力は毎度ながらお見事です。
特にラスト。3文字区切りで送られてくるメール。これはかなりに鳥肌でした。緋雪のキャラクターが良かったです。逃げた緋雪が新たな恐怖を予感させます。このラストの恐怖はずっと持続しているので、そう言う意味ではホラーとして大成功と言えるとも感じます。

執筆お疲れ様でした。楽しませていただきました。
第十四回書き込み寺企画作品、D・W・Wはん著「朱い手紙」の感想 ( No.2 )
日時: 2007/05/30 23:05
名前: ゆめなまこ

読ましていただきました。
「朱い手紙」

宇苅はんと同じことを言うて申し訳ないでっけど
わても「怖い」とは思いませんでしたわ「気持ち悪い」とは思いましたけど
前半から中盤までは・・・

が、しかし、

わてはこの物語の恐怖はラストに修練されてる思います
はっきり言うてこの結末は「ゾッ」としましたナァ

それに恐怖の対象が非現実的なものではなく
極めて現実的な存在であると言うのがミソ
おまけにその生まれる過程もグロテスクなのがまたいい
横溝正史を髣髴とさせるモノがありまっせ!

わて的にはさらにグロテスクで耽美的で悪趣味な趣向を凝らした
物語にしたほうが隠微な怖さが増してよかったように思いまっけど、
ま、後出しじゃんけんみたいな物言いはこの辺にしときまひょ

実に面白く読ませていただきました
おおきにです。


Re: 第十四回書き込み寺企画作品、D・W・W著「朱い手紙」の感想 ( No.3 )
日時: 2007/06/28 01:25
名前: toku
URL: http://www5d.biglobe.ne.jp/~K-toku/ HOME→

テーマの「手紙」が、ラストにああいう活きかたをするなんて……。

人間こそがこの世で一番恐ろしい……だから、ホラーにおいて最強のモンスターは人間なのだと思うのですが、これもそうした作品……いや、正確には、その恐ろしい人間達の妄執が生み出したモンスターの物語というべきか。
しかし、志乃は凄い!というか、こんな女子高校生がいたら怖いんですけど(笑)
私はゲームをしない人間なので、よく分からないんですが、元ネタになったキャラっているんですか?

もうひとつのテーマ作品「ドランゴンクリーナー」でも感じたのですが、D・W・Wさんの作品って、丁寧だと思うんですよね。ボリューム的にも例えば今作など「短編」と銘打ってますけど、サイトによっては「長編」と名乗るだけのボリュームがあると思います。そして、丁寧さという部分に関しては、「何故主人公はこういう風に考えるのか?」「何故主人公はこうしたことが出来るのか?」いう部分に、結構ボリュームを割いてますよね。クライマックスというイベントを前に、十分な準備をしているおかげで、読者側としてはあまり戸惑わずに済む……というより、時間をとって読者にそれを受け入れさせる準備をさせているべきしょうか。

ラスト、およそ絶望的ともとれる状況ですが、何とか「師匠」が助けてくれるものと思いたい(無理か?)
Re: 第十四回書き込み寺企画作品、D・W・W著「朱い手紙」の感想 ( No.4 )
日時: 2007/07/29 04:27
名前: 桂月 椋
URL: http://mkagetsu.hp.infoseek.co.jp/index.html HOME→

感想書きが遅くなって、本当にすみません。

手紙を使ったホラーということで、ラストのオチで「おお!怖い!」と思いました。

丁寧な描写で、主人公の特殊な状況に対してもすんなりなじむことができました。血と死の描写にしても余り気持ち悪くなることもなく、主人公と同じように気持ちを落ち着かせることが出来ました。それが返って、最後のオチで効いて来た感じです。

文量は相当あるのですが、読みやすい文章で良かったです。密林で暮らしてきた彼女の能力に関しても、描写が巧くて「なるほど〜!」と納得させられました。

ただ、犯人や手紙の意味はかなり最初の方で読めてしまって、それをどう料理するのかな?というところに意識が向いてしまったことは残念でした。ですから、最後の3文字は怖かったですね。

私も横溝作品のような匂いを感じたのですが、意外と密林から出てきた彼女が近代的なので、少し物足りなく感じました。一般世界から隔絶された「近代的な街」という舞台はなかなか面白いと思います。ホラー書きではないので、どうすればいいか?という具体的な例が挙げれなくて申し訳ないのですが、後一押し!すれば凄い作品になりそうで、楽しみです。

師匠を尊敬する修行中の彼女と、世間から隔絶された近代的な謎の街。
とても面白かったです!!ホラー好きとしては、こういう作品が読めて、本当に嬉しかったです!
ありがとうございました。執筆お疲れ様でした。

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