Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.1 ) |
- 日時: 2009/07/30 23:43
- 名前: 月島瑠奈
- URL: http://lunatuki.com/ HOME→
- こんにちは。早々に感想書き宣言している月島です(笑)
作品拝見しましたので、拙いですが思ったことを述べさせて頂きます。
事前にスポーツものを書くとはお聞きしていた時から楽しみにしておりました。 スポーツものなので、普段描かれている暗黒小説とは違った雰囲気になるのかな、と色々想像を巡らせていたのですが、読み終わった一番の感想は「ああ。やっぱDさんの小説だなあ」と。 あ、これは凄い良い意味でいってます。褒め言葉です(笑) やはりどこか、これを描くのだ、というどっしりとした芯が備わっているといいますか。 話し本当に揺らがないんですよね。まっすぐに星剣道たるものを描ききっている。 無力ゆえ具体的にどの辺りが、とか照合することが出来ないんですが(汗) とにかくも、凄い腰をすえて読める小説でした、と。(結局曖昧だ)
宇宙に思いを馳せる、どこか人間関係の希薄な少女が考えた、というのが興味深い発想ですね。 具体的にデータを収集して、画策しているシーンがとても印象的ですね。 なみなみならぬ熱意を感じました。凄い女子高生です(笑) このシーンを冒頭にもってくることで、「星剣道」というスポーツがどう浸透していくのだろう、と続きを読む気を起こさせます。とても効果的です。 余りにもしっかりと描かれているので、湯崎かなめという人物がメインの話しの中では創始者としか紹介されないのが惜しい位です。 彼女が星剣道を確立させて普及されるのに至るまで、どんな苦労があったのかなーとか……ま、飽くまで第二星剣道部の話がメインなので、描かれる必要はないと解っていながらも、想像してしまう勝手な読者心……ええと、すみません忘れて下さい(汗)
腐敗した第一星剣道部(というか猪俣?)を完膚までに叩きのめす、までに至る猪俣の暗黒っぷりや、彼の後釜を拾おうとする浅間のしたたかさやとかの描写がこれでもか! と説得力ある細かい描写で描かれているのは流石だな、と。 どうにも昨今の(偏見かもしれませんが)小説は悪役にも一縷の望みを与えがちだったりするんですが、その辺りの勧善懲悪ががっちりと表現されているんですね。 そんな中で、第二剣道部の目標はありつつも、どこか和気藹々と部活動を楽しんでいるような雰囲気もあって、心地よかったです。 みんなでクリームパン食べる、青春。いいなあ(笑)
おおよそ、内容として突っ込むべき所は何も無いです。 いつもながら、読み応えたっぷりの作品本当に頭が下がります。 敢えて、突っ込むとすれば……この作品は「落し物」で提出されていますが、これは猪俣が星剣道の人間としてのほこりを落としてしまった、という意味なのでしょうか。 ちょいと私の読解力ではちょっと読み取れませんでした(汗) 間違っていたらごめんなさい。
凄い長くなってしまった上に、まとまりない感想で本当にすみません(汗) 執筆お疲れ様でした!
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Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.2 ) |
- 日時: 2009/08/07 14:14
- 名前: ゆめなまこ
- 拝読しました!
Dさん! どうかしたんですか? 本作、えらく爽やかでは無いですか!!
前半の星剣道成立の物語は、毎度のD節で『よし!やっぱりこう来たか!』とほくそ笑みましたが 第二星剣道部の段になってからはもう完璧UP系の学園スポーツ物もう読んでて驚きましたよ! かろうじて猪俣&浅間のコンビが暗黒オーラを放ってますが ほかのキャラの明るさと爽やかさがいい感じで勝ってますね! それにラスト!大いなる希望がみなぎってますな!
援交、イジメ、レイプ、妊娠、難病、死別だけで青春を語る(騙る?)いまどきのケータイ小説の 対局を行く王道です! 新境地大開拓!!ですな
とはいえ、今まで通りの、強烈なまでのディティールの細密さと、端正なまでの人物描写の細やかさ、 物語構成の精密さも堪能させていただきました。 特筆すべきはやっぱし本作の柱になっている『星剣道』の設定の見事さですね。 これでごはん五杯は行けますw 光剣とスラスターというSFガンガンのアイテムを出しつつ、剣道のシブさもちゃんと感じられる。 この『星剣道』をネタにまだまだ書けそうな感じですね。 すごいな、この想像力・・・。
ただ、個人的には第二星剣道部が圧倒的に強過ぎ、第一が弱すぎる事が気になりますね〜 試合も後半はかなり拮抗したバトルになってましたが、ちょっと実力の差が有りすぎかな? あと、猪俣が極悪なら、試合前に攻勢を仕掛ける気がしますが、どうでしょう? 『箱』に細工するとか、第二部の誰かを闇打ちするとか・・・そうすれば猪俣の黒っぷりが際立ったような気がします。
ま、その辺は瑣末な話、全体的な物語の熱さにはなんら影響はありません!
最後に、SFスポ根・・・わてが対抗するなら、火星のオリンポス山初登頂を狙うクライマーたちの話くらいかな?
あと、今回のなまこ的萌えキャラはキバたんに決定! ぼぅ〜っと大きい女の子って結構すきでんねんw
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Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.3 ) |
- 日時: 2009/08/29 15:16
- 名前: 蝸牛
- 想像していたより遙かに爽やかで、面白かったです。
試合のシーンでは安易に2勝2敗とかで拮抗するのかと思っていたら全勝でちょっとびっくり。 猪俣くん、更生できるといいなぁ、とか思いながら読み終わりました。
個人的には、私もかなめちゃんがまたどこかで出てくるのかと期待していたので最初だけで残念でした。 でも新しいスポーツを作り上げ、読者を引き込める技量は流石です!!
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Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.4 ) |
- 日時: 2009/08/31 23:47
- 名前: toku
- URL: http://negotoya.kir.jp/ HOME→
- 「星の剣道」読ませていただきました。
え〜と……どうしたんですか?(笑) ぜんぜんダークじゃないじゃないですか、裏切り者めw(言いがかり)
全体としては、青春+SF+スポーツ+ガールズアクション+ガンダムwという感じ。 星剣道そのもののアイディアは、ひょっとしたらガンダム系のロボアクションを体系化し、競技化したらどうなるか?ということなのではないかと思いましたが、それにしてもここまで考証を重ねているのは凄い。 そして、何なんだ。ちゃんとスポーツしているよ! 凄いなぁ・・・たとえ、架空のスポーツだろうと、私には無理っぽいですね。私がやると多分裏側の大人社会の仕組みに関心が向かいそうです。 ただ、おや?と思ったこともありまして。 冒頭部分に開祖である湯崎かなめの描写がありましたが、彼女にまつわるお話があれだけで終わったのは勿体無いような気はしました。勿論、物語全体のボリュームの振り分けという問題がありますので、この辺りはちと細かいことなのかもしれませんが。 もうひとつは、ゆめさんも指摘してますが、第二星剣道部のメンバーが強すぎること。勿論、キャリア面でのハンディはきちんと言及されているし、対する第一星剣道部の抱える問題も設定されているのですが……。せめて、大将の猪俣君は最後の土壇場まで魔王であり続けてもとか、どうせ悪役なんだから、もっともっとえげつない手を、とか思いましたが、彼の弱さは同時に人間らしさでもありますからね。作中の描写はDさんの優しさなのかなと解釈いたしました。
最後に「落し物」というテーマに対しては、 ・かなめが産み「落とした」星剣道というスポーツの未来 ・猪俣が「落とした」星剣道の誇りと情熱 ・一旦は失いかけたものの、悠木と臨がとりもどした星剣道という「落し物」 という解釈で読みました。
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Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.5 ) |
- 日時: 2009/10/04 17:07
- 名前: オカザキレオ
- URL: http://www.ne.jp/asahi/r/eo/ HOME→
DWWさん著「星の剣道」感想
たくさんの方が書かれているのですが、 今回はまさに「爽やか」その一言に尽きますね。 僕的には、今回の企画作品の中で 一番、その人のイメージ外の意表を突く作品は、今作品だったのではないか、と思います。 勿論、しっかりとDさんの書かれた作品だなぁ、という要素は随所にあるのですが、今回突出していたのは「普通の子達」の突出していない所での「精一杯、最大限の努力」という所に尽きるのではないでしょうか。 僕は、ここが一番、惹かれました。 ついこの間まで連載されていた作品でも感じた事ではありますが、最近のDさんの作品は可愛らしいというか、魅力的な女の子が多い。今作もまさにその点をさらに昇華させた、といっていいでしょう。 それはつままるところ、感情移入しやすい、という所にも尽きますので、どれだけ書き手の成長のスピードが早いんだ、と言わざる得ない感じです。
作品世界のオリジナリティーという意味でも、やはり素晴らしい構築をされていたと思います。 他の皆様も書かれておりますが、星剣道の設定の下りは、もはや他者の追随を許さない圧倒的な構成力と言わざる得ません。お見事の一言に尽きます。
あえて別視線から言わせて頂くと、 猪俣君の下りが、いささか説明的に読めた気がします。 彼女彼らの描写がとても活き活きしていただけに、そこは残念。 でも副部長の方がよっぽど暗黒だなぁ、とか ラストでの猪俣君に残してある希望とか(と僕は解釈した) やはり、今までのDさんでは味わえなかった新境地があるのではないでしょうか。 個人的には猪俣君が再起を果たして、限界の壁をぶっ壊してくれる事を期待(笑)
というわけで、本当に一読者となって楽しませて頂きました。 ありがとうごさいます。 そして次回作も楽しみです。
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Re: 第十八回企画作品D・W・W著「星の剣道」の感想 ( No.6 ) |
- 日時: 2009/10/08 14:18
- 名前: みゅう
- URL: http://homepage1.nifty.com/mew_rie/index.html HOME→
- Dさんが爽やか青春スポーツドラマだなんて!
とか言ったら失礼ですね(笑)
すごく引き込まれて読みました。 まるっきり架空のスポーツを作り上げるDさんの力量というか技量というか……。 いつも作品ごとにしっかりと作り上げられている世界観に感心しているのですが、こうまでくっきりとひとつの「種目」を作られちゃうとなぁ。もう、脱帽も通り越します。 未来SF系だと、新たなスポーツはカタカナでネーミングされがちですが、あえて「星剣道」! この「剣道」から派生したものだという主張がすごく好きです。 空手や柔道、剣道とかって、スポーツじゃなくて『武道』なんです。 運『動』じゃなくて『道』。 というのは娘が習っている空手の先生のウケウリですが、「星剣道」にはその理念がきちんと伝わっているようで、嬉しくなりました。
あと少々気になった点を。 私は文章の流れや表現にこだわってしまうタチなので、第一星剣道部との試合でキャラの表記が急に変わったのに戸惑いました。 野田縞くんもそうでしたが、ずっと地の分でも「るん」と呼ばれていたから「音与」って誰だっけ?と一瞬悩みました(汗) 試合以降は浅間が「浅間先輩」なのは「第一星剣道部の良心」という役柄によるものなのかな? でも、実は浅間先輩が一番黒いですよね(笑) ゆめさんやtokuさんが書かれている、第ニが強すぎるという意見には、きっと試合前に第一がボロボロになるように浅間先輩が暗躍していたに違いない!という私的見解を表しておきます(笑)
なんだかうまく感想がまとまりませんですみません;;; 執筆お疲れさまでした♪
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