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第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想
日時: 2007/05/01 01:36
名前: みゅう   <rie_mew@nifty.com>
URL: http://homepage1.nifty.com/mew_rie/index.html LINK→

一時間半ほど遅刻ですー。

「桜便り」原稿用紙で17枚くらい。
http://homepage1.nifty.com/mew_rie/syosai/story/sakura.htm LINK→

やっつけ仕事感ひしひし……。
よろしければ感想をつけてやってくださいまし。
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Re: 第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想 ( No.1 )
日時: 2007/05/19 22:27
名前: D・W・W

 D・W・Wでござる。「桜便り」を拝見させていただいたので、早速感想などをば。以降読みやすいかと思われますので、敬語で書かせていただきます。

 共通要素を持つ男女が結びつくという家庭を、独特の完成で書いた作品だと判断しましたが、よろしかったでしょうか。こういった恋愛の細かい機微を中心とした作品は、拙者にはどうあがいても書けないので(笑)、書けること自体が非常に羨ましいです。完成度も決して低くないと思いますし、短編の名手であるみゅう殿の力は健在だなと思わせる一作かと思います。
 気になった点はさほどありません。バツイチになるという状況もきちんとシナリオに組み込んでますし。全体的に十分満足できる内容でした。
 次の企画でも、作品を楽しみにしております。
Re: 第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想 ( No.2 )
日時: 2007/05/22 16:07
名前: 宇苅つい
URL: http://gogosui.flop.jp/ HOME→

「桜便り」から「緑の系譜」に改題。
これは良かった(笑)。「桜便り」での初読時、タイトルから、もっと良い意味の手紙をイメージしたもんで、後半に差し掛かって「あれれ?」と思ったんですよ。「桜」もですが、「便り」という言葉が特にそういう印象を与えやすいように思うので。先ずは改題に大きな一票。

植物と通じ合える特殊な能力を持った種族。この設定は面白い。登場人物の性格も設定に似合っていて、すんなりと読み進めます。希望の持てるラストも好印象です。

一つ気になった部分。
元タイトルが「桜便り」だったので、特に目立ってしまったのだと思うのですが(だから、既に改題済みなので、言っちゃいかんかなーとも思うんだけど、ゴメンよ)、
>散っていく桜の花びらを頭や肩で受けながら帰宅した岳宏をいつものように清美が迎える。
という描写の後に、元の妻から手紙が届きます。で、その手紙への主人公の感慨は、
>子供が出来たことがそれほど嬉しかったのか。
>それとも『ほら、みなさいよ。私に原因はなかったのよ』と言いたいのか。
>たぶん後者なんだろうな、と岳宏は思う。
ですよね。好印象を抱いたとは思えない。なのに、どうして主人公は、
>「なぁ。子供の名前、考えてたんだけど、さくらってどうかな」
と思ってしまうのだろう? 樹の名前を付けたいという後の説明は分かるのだけど、上記の桜の描写と手紙のイメージが重なるので、わざわざ「さくら」と付けたいかなー? と、ちと疑問を感じます。

例えば、岳宏が葉書を見て塞いだ気分の時に、その葉書の上に岳宏の髪に残っていた桜の花びらがはらりと落ちて葉書にこぼれる。それが彼の気分を和ませてくれた……なんて記述でもあれば、すんなり納得出来るかと思うのですが。私の気にしすぎかな?

執筆お疲れ様でした。楽しませていただきました。
第14回企画作:みゅうはん著「桜便り」への感想 ( No.3 )
日時: 2007/06/11 21:00
名前: ゆめなまこ

みなさんがおっしゃるように「植物とコミュニケーションを交わせる種族」
いうネタがまず秀逸でんなぁ〜
かの恩田陸女史の「光の帝国」に登場する常世の人たちを思わず連想してまいましたわ

わてやったらこんな設定で、日常モノは多分書かないでしょう。
もっとSF、SFさせるか、アクションに持っていく思います。
そんな設定を、夫婦が子供を持つことの意義ちゅうあるいみ普遍的なテーマを
もった本作品に投入するところが、さすがみゅうはんと言ったところですわ。

SF的要素の設定のもう一つの活かし方を教えていただきました。

いや、ほんまいい作品おおきにです。

Re: 第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想 ( No.4 )
日時: 2007/06/19 19:28
名前: 深那 優
URL: http://minasweet.jp HOME→

読ませていただきました!
早速、感想書かせていただきます。

何だか毎度思っていそうな気がしますが、みゅうさんの作品だなぁって、まず思いました。
どこがそうなのと聞かれると困ってしまうのですが……みゅうさんの世界観なんですかね。
植物をああいった形で利用・表現しているところも、みゅうさんらしい気がします。
なかなか、思いつくものではないですよ。
読み始めから読み終わりまで、程良い長さだと思いました。
短編として、スッキリ読める。

強いて言えば、テーマが『手紙』のわりには、植物の方が話の前面に出過ぎていたようにも、少し感じました。
まぁ、テーマが必ずしも最前面にでていなければならないとは思わないので、さほど気にすることではないのだと思いますが。

良作を読ませていただき、ありがとうございましたm(_ _)m
Re: 第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想 ( No.5 )
日時: 2007/06/28 01:25
名前: toku
URL: http://www5d.biglobe.ne.jp/~K-toku/ HOME→

いま(2007/06/08)読み進めている企画作品の中では、宇苅さんのものと並んで一番優しい作風では?と。
植物とコミュニケーションがとれるという話は、以前よりあると思うのですが、このお話はその超常的な部分よりも、むしろ日々の何気ない日常に軸足をおいている印象。岳宏と清美は、SF的な意味では超能力者というべきなのでしょうが、それにしてもあまりお話の表には出さず、お話のスパイスにとどめているのが却ってバランス的には成功していると思います。特にオチがあるわけでもないお話なのですが、これはこれでありかと。
他の方の感想にもありますが、恩田陸さんの「常世物語」あるいはヘンダーソンの「ピープル」シリーズを思わせる設定ではありますが、このお話、まだまだバリエーションが作れるのでは?などと思ってしまいました。例えば、岳宏と清美の子供を主人公にするとか。
最後に岳宏の前妻が見せる人間の残酷な一面……誰にでもありますよね。
Re: 第14回企画作:みゅう著「桜便り」への感想 ( No.6 )
日時: 2007/07/29 03:50
名前: 桂月 椋
URL: http://mkagetsu.hp.infoseek.co.jp/index.html HOME→

みゅうさん、長い間感想を書けず、本当に失礼しました。
アップされてすぐ読んだにも関わらず、申し訳なかったです。

まずタイトルが改題されたこと、個人的に非常に良かったと思います。
私もついさんと同じく「桜便り」というタイトルから抱いたイメージ+作品中での「さくら」と名付けたことが唐突で、違和感があったのですが、「緑の系譜」で、すとんと落ち着いた感じです。凄く納得しました。作品に合った良いタイトルですよね。

皆さんが指摘されているように恩田陸をイメージさせられました。
が、そこはさすがみゅうさん。それ以上に日常の書き方、男女の感情の複雑さ、この辺が巧い。恩田陸ではそういう書き方はしなかったでしょう。特に今回は男女の関係の醜さにも触れておきながら、最後に抱くのは本当に優しい気持ち。ここにみゅうさんらしさが出てきていると思います。

面白いのは、みゅうさんの作品には、その優しさの元になるような、「ここだ!」という文章がないところです。登場人物の一つ一つの行動、言葉、何気なく語られる地の文、そういうものがすべてパズルのピースように嵌って、一つの絵になる感じなのです。

今回の作品はそれが顕著に表れているように思います。
もう作品を読んでずいぶんな時間が流れていますが、今でも最後に思い起こすことができるのは、さわやかな緑の木と二人の後姿です。一つの絵の様に鮮やかに思い出せます。作品でここまで1つのイメージを喚起できるのは物凄いことじゃないでしょうか。

わかりにくかった点を挙げれば、1)植物と話?ができるという特殊能力について、2)何故「さくら」という名前にすることになったか、この2点になると思います。1)に関してはシーンを切るなどして、特別な印象を与えれば良かったのでは?という気がします。読み返せばよくわかるのですが、流れで読むと見逃してしまうのかもしれません。2)に関しては、すでについさんが指摘されていると思いますので、同じ意見だと言うことで。何か読者にも納得できる理由があると、引き締まると思いますよ。

本当に良質の作品でした。……これがやっつけ、というみゅうさんに激しく嫉妬したのは何を隠そう私です。読ませていただけて、本当に嬉しかったです。お疲れ様でした。

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