Re: 第20回企画作:K.S著「ブックモービル」への感想 ( No.1 ) |
- 日時: 2010/09/16 23:48
- 名前: toku
- URL: http://negotoya.kir.jp/ HOME→
- ブックモービルという言葉は、恥ずかしながらこの作品で初めて知りました。
いまは、ネット通販、電子ブック配信・・・便利な世の中になったものです。
対してお話の中のコミュニケーション手法はいかにも手作り。 作中で語られているとおり、日本の原風景のひとつではあるのでしょう。 K・Sさんが昭和三十年代四十年代の風景に拘る理由が、ほんの僅かではありましょうが、理解出来た気がします。
終盤、女の子と本村さんの描写。 作中の詳細な説明は、すれ違いともふれあいともとれぬ不思議な、そして懐かしい風景を読者サイドに伝えやすくするための(表現は悪いが)からくりだったのか? ただ、そうしたさりげない当時あったであろう日常の風景を表現したいという作者様の意図 言ってみれば、創作の原動力のようなものを感じましたよ。
執筆ご苦労様でした。 今後とも良質なるショートストーリーに期待させて頂きます。
|
Re: 第20回企画作:K.S著「ブックモービル」への感想 ( No.2 ) |
- 日時: 2010/11/08 23:28
- 名前: 月島瑠奈
- URL: http://luna.ehoh.net/ HOME→
- 作品拝見しました。
少なからず図書館業務に関わって来た身としては非常に興味深い内容でした。 大きな都市でも郊外向けに今でもブックモービルは走っている場所はあるのですが、交通が便利になった今では見かけることはほとんどないかも知れませんね。
tokuさんの感想と被りますが、本村さんと少女の描写が良いエッセンスになっているなと感じました。 ただ、昭和四十年代の移動図書館の様子を描いているだけでなく。 また、少女と本村さんの直接のやりとりを描かないことによって、本村さんの「一人でも多くの人が本を読む楽しみを味わえたらいいな」という気持ちの純粋さがぐっと出てくるのではないかな、と。 そんな事を勝手に思いました。
現代の抱える希薄な人間関係や子供の活字離れなどの問題も同時に考えさせられる。 短いけど、非常に密度の濃い内容に仕上がっていたと思います。
執筆お疲れ様でした。
|
Re: 第20回企画作:K.S著「ブックモービル」への感想 ( No.3 ) |
- 日時: 2010/11/27 23:13
- 名前: D・W・W
- 感想を付けさせていただくのは、初めてになります。よろしくお願いいたします。
全体的に、小説と言うよりも一歩引いて見る紀行文的な色彩を感じる作品でした。題材になっている移動図書館は非常に良く書き込まれていて、なるほどと思わされる部分が多かったです。しかし、非常に短い作品であるためか、ドラマ部分は薄い印象を受けたのが少し残念でした。
独特の世界観と言うことで、それは非常に巧みに再現されていると思います。時代を感じる作品に、驚かされました。
感想は大体以上です。 なかなか素晴らしい作品を有難うございました。
|