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第二十回企画作品、D・W・W著「夏のおわりと水のほとり」感想
日時: 2010/09/15 06:17
名前: D・W・W

こちらにお願いいたします。
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Re: 第二十回企画作品、D・W・W著「夏のおわりと水のほとり」感想 ( No.1 )
日時: 2010/11/16 01:12
名前: toku
URL: http://negotoya.kir.jp/ HOME→

「夏のおわりと水のほとり」拝読させて頂きました。

テーマは「夏のおわり」と「図書館」とのことでしたが、これ「友達」も入っているではないですか。解釈次第では「視線」を入れても良いかも。歴史という事象に対しての二人の少女の視線という意味で。
読み始め、中盤当たりで強く感じたのは、Dさんが中国の歴史小説が好きだと言うこと(笑)
いや、単に好きと言うよりも、かなり考察を進められているなと。
作中の解釈が「正」かどうか、検証するほどの知識はないのですが、大衆小説に歴史の糸口を見つけるその解釈には、はっとさせられましたよ。さすがは「暗黒三国志」
千佳と晃子、二人の少女も魅力的。特に晃子は、同年代で中学or高校時代を過ごしたなら惚れてしまいそうだ。
Dさんの中国小説好きなことは、先程書きましたが、成長した二人がともに歴史研究の道に進んでいるあたり、Dさんご自身の夢のようなものも感じられました。うがちすぎかも知れませんが。

そして、今回の小説は今まで違ってダークとかバイオレンスとかがない。敢えてバイオレンスを言うと、千佳が弟を締め上げる所くらいか(笑)
ただ、それでも今までの作品同様、辛辣な批判精神は健在でしたね。こういう批評眼をもった女子中学生がいたら・・・・・私のダメ大人検定の点数がまた跳ね上がるな・・・
その批評眼を持たされているせいか、二人のヒロインはそれぞれタイプはちがうものの、実に「ハンサム」です。

終盤に出てくる「石仏」
二人は、多分ずっと触らずに過ごしていくのでしょうね。

執筆、お疲れ様でした。
今後の作品にも期待いたします。
Re: 第二十回企画作品、D・W・W著「夏のおわりと水のほとり」感想 ( No.2 )
日時: 2010/11/23 22:12
名前: K.S

こんばんは。拝読しました。
DWWさんの得意分野を発揮された作品だと思いました。中国文学についての記述は、たんに文芸作品の域を越え、小説の導入さえも含ませた説明的なつくりになっていると思いました。
この手の作品は少し間違えると作者の薀蓄と、作者だからこそ作れるキャラクターと言うきらいがあるが、本作品はその色が薄く、すらりと著している所が心憎い。全くの作られた登場人物ではなく、どこにでもいそうな市井が登場していると言う点で、読む人が納得できるものがあります。これは、終始歴史小説に没頭するのではなく、普通に青春を楽しんだり、遊んだりしている点にある。
ただ、終盤で海に出かける展開は、やや唐突かなとおもった。その点はやや気になりました。あとこれは人によっても好ききらいがあるかと思いますが、中国小説全般に関する話題がやや多く、普通の小説にしては詰め込み量が多いかもしれないと思いました。


あと、作品冒頭から出てくる「パーティション」ですが、私は建設関係の会社に勤めているので意味は分りますし、作者も恐らく仕事などで日常的に使っているものだと思われます。ただ、あまり日常ではなじみの薄い単語であるかと思われますので、「間仕切り」とかにすれば、多くの方にも意味が通じるかと思います。御一考願います。
あと、個人的にソーダアイスの件が、商品名を使わずに的を得て表現しているところが秀逸でした。ちなみに余談ですがこの製品は埼玉で作られています。


Re: 第二十回企画作品、D・W・W著「夏のおわりと水のほとり」感想 ( No.3 )
日時: 2010/12/04 23:11
名前: 月島瑠奈
URL: http://luna.ehoh.net/ HOME→

作品拝見しました。
拙いながら、思うところなど述べさせて頂きます。
先のお二人と意見が被ってしまう部分がある事を先にお断りしておきます。

本作品のように実際の文学を題材に書かれている作品は、得てして知識の箇条書き、またはひけらかしとになりがちで小説として成立するかどうかは紙一重であり、大げさに言えば賭け、でもあるのですがそれがあまり感じられず、見事に成立しているのが見事です。
でも一つ一つの中国文学の説明はきっちり書かれているし、晃子が説明的に語っている部分もたくさんあるんですけどね。
ううん、これはいったいどういうマジックなんでしょう……とひたすらに唸りつつ文章を読み進めてみると、一見正反対に見える千佳と晃子が講釈を通じてどんどん近くなるし、講釈の顛末が彼女たちのバックヤードにすらマッチするわ……。
すみません、どんだけ唸らせれば気がすむんですか(こらw)

中国文学についてひたすら講釈を交わす中学生、という一見レベルが高い感じをみせながらも、行動にどこかしら中学生らしさが垣間見えるのが個人的にはほほえましかったです。

敢えて突っ込みをいれさせてもらえれば、もちょっと石仏に関する千佳の昔のエピソードがあったらな、とか思いましたが瑣末な話です。

バトルはなかったですが、しっかり腰の据わった読み応えのある作品でした。
執筆お疲れ様です。

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