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第二十一回企画作品、D・W・W著「魔王の面影」感想
日時: 2011/04/03 23:16
名前: D・W・W

 此方にお願いいたします。
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Re: 第二十一回企画作品、D・W・W著「魔王の面影」感想 ( No.1 )
日時: 2011/06/15 09:09
名前: 宇苅つい
URL: http://gogosui.flop.jp/ HOME→

Dさん「魔王の面影」

シューベルトの魔王は私も中学の音楽の時間に習いました。歌いもしました。それで元々親しみのある曲でしたが、Dさんが細かい所までよく研究し調べらていて、その見解も面白くとても楽しく読ませて頂きました。

ただ、Dさんの主人公キャラは意固地で頑ななタイプが多く、それ故友人も少なく、会話文が固い、軽快な掛け合いが少ないという印象があります。折角、主人公はレポートのお礼にチョコミントはを要求するような可愛い面もある女性なのに、それ以外の部分がすごく頑なすぎてせっかくのチョコミントの演出が少し浮いて感じました。勿体ないぞ。

執筆お疲れ様でした。
Re: 第二十一回企画作品、D・W・W著「魔王の面影」感想 ( No.2 )
日時: 2011/07/10 22:56
名前: toku
URL: http://negotoya.kir.jp/ HOME→

「魔王の面影」拝読いたしました。

シューベルトのあまりにも有名な曲。
その曲のバックグラウンドからお話を組み立てるのは、実にDさんらしいなと。
曲が表現しようとしていた情景、作られた時代、作り上げたシューベルトという人間像・・・
一人の天才の残した偉業を、あくまでもロジックで突き詰めていく手法は、作中の主人公宰に相通じるものかと。身も蓋もないこといえば、宰もそうしたアプローチをしてしまわざるを得ないところが、芸術家としての天分がないということの証になってしまうという。

もうひとつ、彼女に付きまとう馬場君ですが・・・恐らくは人間でない可能性が高いのでしょうが、明確なアンサーは書かれていませんね。
彼は結局宰をどうしたかったのか?どうなってほしかったのか?その辺りは読者の想像?
ひょっとして、単に思考の闇にとらわれた彼女が破滅していく様を見たかっただけなのか?さらにその先があったのか?ファウスト伝説の如く
結果として、「魔王」は宰が突破するべき壁の象徴・・・というといささか芸のない表現ではあるでしょうが、そのまま音楽の道に繋がらないあたりが、Dさんらしい展開だったかなと。あと、ついさんが書かれているところと共通するかもですが、宰には少し余裕がなさすぎる気がしました。そのあたりはテーマとも結びつく微妙なところでもありますが。

執筆お疲れさまでした。
Re: 第二十一回企画作品、D・W・W著「魔王の面影」感想 ( No.3 )
日時: 2011/07/18 17:36
名前: 山極由磨
URL: http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/6219/ HOME→

『魔王の面影』拝読致しました。

つい様がご指摘の通り、今回の主人公『高崎宰』も孤独に闘う堅い女性ですね。
しかし、私にとってはそれがD様の作品に欠かせぬ持ち味であり、多くの作品に共通の主題の様な気がします。
徹頭徹尾に自分の敵対者を許さないその頑なさは、許すことを是とするモノの考え方に対する挑戦だと私は思います。
そしてその頑なさは宰『魔王』に対する狂気じみた執着にも現れているとも言えます。
たとえ自分が壊れそうになっても引かない、投げない。逃げない。
その愚直なまでのひたむきさが宰の魅力でありこの物語の魅力でもあると思います。

話は変わりますが、もう一人の主要キャラ、馬場の存在もオモシロイ
映画『アマデウス』に登場するモーツァルトに取り付いた死神の様に彼女追い立て『魔王』に向かわせる様は芸術を扱う作品の王道では?

本作も実に面白く読ませていただきました。
おつかれさまでした。

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