Re: 第二十一回企画作:山極由磨著「死の舞踏」への感想 ( No.1 ) |
- 日時: 2011/07/16 07:01
- 名前: toku
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- 「死の舞踏」、拝読いたしました。
「子犬のワルツ」を流しながら行軍する様、タイトルにも使われた「死の舞踏」を流しながら突撃を開始する部隊。 これって、山極さん流の「地獄の黙示録」? かの「ワルキューレの騎行」とともに敵に襲いかかる戦闘ヘリ、戦地で開かれるプレイメイトショーなどにも通じる狂気。 新任大尉の場違いで冷徹なまでの「現実主義」と選曲のセンスには相通じるものを感じます。 また、このマニング大尉、キャラクターとしては色々と使い勝手がありそうですね。 状況状況に応じ、その場に即した顔を使い分けることが出来る「超」現実主義者、私にはそうとれました。 敵に回したら最悪なことこの上ないタイプの人ですな(笑) 官僚としても軍人としても成功するタイプでしょう。この言い方が正しいかどうか分りませんが、いま流の「文武両道」(若干凶暴性高しww) 内容的にはハードなものになるでしょうが、マニング大尉とサカタ曹長のコンビでのお話、シリーズか何か作れそうではありますね。魅力的なコンビだと思えました。
執筆ご苦労様でした。 次回作、期待しております。
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Re: 第二十一回企画作:山極由磨著「死の舞踏」への感想 ( No.2 ) |
- 日時: 2011/07/21 17:27
- 名前: 宇苅つい
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- 大尉がカッコイイですね。タイプです(笑)。これほど老獪(という歳ではないようですが)な人物に至るまでにはさぞやいろいろな経験や苦労があったのだろうと大尉の過去に思いを馳せてしまいます。
「子犬のワルツ」を流しながらの行軍というのも象徴的。大尉と子犬のワルツの接点はなんだろう?やっぱり過去になにかあったのでしょうか? 例え人心を捕らえるための策の一つであったにせよ、大尉の思いがこの選曲に表れているような気がして気になります。 もう一つの曲が対極のように「死の舞踏」というのもいいですね。この二つの選曲が大尉の静と動の二面性(?)を象徴しているように思えて、この辺の巧さがゆーまさんだなーと思いました。
欲を言えば、大尉と部下達の衝突&和解などがもっと詳しく書かれていると(ついでに大尉の過去の戦歴や失敗なども垣間見えると)より大尉の「らしさ」が引き立ったのでは思います。というか、その辺をもっともっと読みたかったです。なにせタイプなもので(笑)。
気に掛けられていた冒頭のシーン、残虐と言うより「これが本物の戦場だ」な感じで良かったのではないでしょうか。中盤に入っても良かったかとも思いますが、初回のインパクトとしてはデカかったと思います。ただ、こういうのが苦手な人は冒頭で「回れ右」しちゃう可能性もあるかもしれない。そうなっちゃうと読者を選ぶと言うことで勿体ない気もしてしまいますね。小説の冒頭って難しいなぁと思う次第です。
執筆お疲れ様でした。
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Re: 第二十一回企画作:山極由磨著「死の舞踏」への感想 ( No.3 ) |
- 日時: 2012/03/19 04:30
- 名前: D・W・W
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- おはようございます。遅れましたが、感想など書かせていただきます。
こういった血と硝煙の作品というのは、ちょっと間違うとリアリティも何も無くなってしまうので、大変難しいジャンルかと思います。この作品ではそれを上手に処理している印象を受けました。 冒頭の悲惨な現実から、音楽を利用してのクライマックスまで、良く書けていると思います。 また、音楽をテーマにしている作品ですが、全体的に理論的な使い方をしていて、感心させられました。
ただ、このテーマの作品にしては、若干短すぎるような気はしましたが、まあそのくらいは特に問題にはならないかと思います。
大変面白い作品でした。執筆お疲れ様でした。
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