バナー文庫
必要のないもの(一) 00/12/13
※以前書いた小説の再録です

「口を利かなかったら、どうなるのかな?」

それは、ちょっとした思いつきだった。
耳が聴こえないのは困ると思う。学校で先生の話が聴こえないと勉強にならないし、テレビだって音無しじゃつまらない。目も見えないのは困る。先ず、見えなくちゃ歩けないし、マンガだって読めない。何よりも、ボクの大好きな夕焼けが見られなくなるのは悲しすぎる。

それに比べて、口はどうだろう?
しゃべれなくても、大して困らないような気がした。

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必要のないもの(二)

ボクは元々無口な方だし、口は本来食べるために付いているのであって、しゃべる用は2番目だ。だって、人は食べなかったら死んでしまうけど、別に話さなくても死にはしないもの。

だから試してみることにした。

今日から、ボクは口を利かない。

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必要のないもの(三)

今日も夕焼けがきれいだった。

家から自転車で10分程のこの空き地は、ボクの1番のお気に入りだ。
何に使っているのかは知らないけれど、トタン屋根の小さな倉庫があって、その壁にくっつけて横倒しの角材が沢山積んである。それをよじ登ると巧い具合に屋根の上に上がれるのだ。
 きっと、誰かに見つかったら、危ないと怒鳴られるのだろうけど、滅多に人が来ないので、まだ怒られたことはない。

※「必要のないもの」の全文は「こちら」でお読み下さいませ

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ゴゴスイ
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