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● オカザキレオ殿著、「百万回一緒の物語」に対する感想 /D・W・W (03/01/21(Tue) 22:40) [162]
......● Re[1]: オカザキレオ殿著、「百万回一緒の物語」に対する感想 /オカザキレオ (03/05/18(Sun) 19:12) [197]


親記事 / ▼[ 197 ]
NO.162  オカザキレオ殿著、「百万回一緒の物語」に対する感想
□投稿者/ D・W・W
□投稿日/ 2003/01/21(Tue) 22:40:59
□URL/ http://www5b.biglobe.ne.jp/~dww/
 今回も、長い感想になりそうなので、敬語で行かせていただきます。また、内容レベルでの話であって、細かい技術レベルでの話は控えさせていただきますので、ご容赦ください。
 この作品を読んで感じたのは、追求する男の、必死さが良く出ている、という点です。求めても求めても得られない物。それでもそれを求めてあがく姿。
 自分の感情を押しつけようとすれば、それはただの猟奇になってしまいますが、そうならないのは書き手たるレオ殿の手腕でしょう。また、音楽的な文章は、実に面白いです。文章のリズムという物は、私も重要だと思っているし、書くときに気にしてもいるので、参考になります。内容に満ち満ちた「愛」というのも、私の作品には足りない物ですし、この辺の描写は立派です。これだけ「愛」を書く事は私には出来ません。
 ヒロインは思いきり普通の人ですが、それは却って良かったかも知れません。作品の読後感も良いし。
 では、続いて欠点を。
 個人的な印象としては、悪い魔法使いさんが嫌われるわけがよく分かりません。押しつけの感情は迷惑だという話も出ていますが、どの辺がそうなのか。或いはヒロインの好みに合わないのかも知れませんが、それはそれで少し可哀想です。
 また、ルルの動機も少し分かりません。守ろうとする必死さは伝わってきますが、これも少し説明不足かと。守れなかった、というのはわかりますが……
 そして、魔法使いさんが必死にヒロインを追い求めるわけも。どうこういう魅力があって、あのヒロインが良いのか。顔が好みなのか、それとも何か利益があるのか。輪廻転生を自在にするほどの大魔導師を、夢中にさせる物は何なのか。(転生すれば、当然姿は変わるでしょうし)また、彼を悪とするならば、怖気が走るほどの猟奇性があった方が良かったかも知れませんね。
 要するに、魔法使いさんとルルで対象性を作ろうとしていますが、それが確保しきれていないように見えました。よく練られて、満ちている「愛」が生きれていないような感じです。
 これが残念です。ただ、全体としては良くできた作品ですし、とても楽しむ事が出来ました。良作をありがとうございました。



▲[ 162 ] / 返信無し
NO.197  Re[1]: オカザキレオ殿著、「百万回一緒の物語」に対する感想
□投稿者/ オカザキレオ
□投稿日/ 2003/05/18(Sun) 19:12:07
□URL/ http://www.geocities.jp/reo_ojp/
返信が遅くなってすいません。
この作品は我が家の2002アクセス記念にえもさんに贈呈したものです。
主人公萠はえもさんをモデルにしています。
逆から読むと、もえでしょ(笑)
ということで、極力、えもさんなイメージなんです、僕の中では。

まず、僕の筆力が足りなかった事が起因でしょう。Dさんの疑問点は。
これは今後の課題ですが、一つだけ僕の中で大切に思っている事があります。

僕は物語の登場人物達の行動や感情が全て理論で完結補完できるとは思ってないのです。

>押しつけの感情
誰かを振り向かせる時に誰かの本意でない方法を行使するのは、本当の愛情とは言えないでしょう?
彼女が骸(ここではネタばれ化ですのでね)を嫌悪していたわげではないのです。
ただ、誰よりも騎士を愛していたというだけで。それが自分の兄でも。
それを骸は憎しみでしか受け入れることができなかった。説明すればそういうことです。

>魔法使いとルルの対象
あまりそういう意識は無いです。当初は全然別ものの話で、骸もルルの味方だったんですから。ま、敵対すれば対称ですけれどね(苦笑)

>ヒロインを好きになる利益
これは少し悲しいなぁ。理屈は恋ではないし、政略結婚のあった時代とは言え、骸には手の届かない人でしたから。ましてや、禁忌を犯した罪人ですからね。
あええてあるとすれば、彼には彼女がまぶしかったんだねと思いますよ。

>ルルの動機
兄が妹を、騎士が愛する人を守ることに必要な理由は、機会さえあれば、どんな事でもする、だと思います。そして機会は提示された。それが物語の始まりでした。

以上、説明しなくては桂ないほど、僕の作品は未熟だということですね。
今後とも精進いたします。
楽しんでいただけた、の一言で救われました。
有難うごさいます。


掲示板管理者:書き込み寺(宇苅つい)

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