楽しく読みました。みゅうさんらしくて、好きです。
「星祭りの日」の続編ですよね。 「星祭りの日」では、リョウに船乗りになることを打ち明けたコウ。共に一緒に歩んできた親友の二人の立場を象徴するかのような文章、「僕もあわてて立ち上がり、リョウと並んで空を見上げた。」 続編の「星祭りの旅」では、船乗りへのステップを着実に踏みつつあるコウと、田舎町の小さなパン屋の子どもであるリョウ。3年間で、無二の親友同士だった二人の間にできた距離を象徴する文章、「イオフィールドにいる頃にはまず見ることのなかったコウの背中を見ながら。」 心理描写ではもちろんのことながら、行動描写でも二人の距離感の変化がよく現れていて、納得!です。
静かに進むストーリーの中に、登場人物たちの想いがつと伝わってきます。遠く離れゆくコウの背中を見つつ、宇宙空間を自由に飛ぶという滅多に無い経験を経て、指針を見つけたリョウがこれからどうするのか(もしや「宇宙海賊に俺はなる!」と言ったりして〜)。 全作品を通して読むと壮大なスケールを感じさせるこの「星祭りシリーズ」、次回作がとても楽しみです。
気になる点を少々。 リョウに決意を固めさせた宇宙空間を飛ぶ様子が是非とも読みたかったです。どんな光景を見て、彼はどう思ったのか。または、船内で交わされた会話など。 時間が足りなかったのでしょうね(泣)。皆勤賞なので、万事OKとしましょう!(とは言いつつも、読みたかったです……)
ご執筆、ご苦労さまでした。 |