だいぶ前に完全読破してたんでっけど、中々感想書けんでいました まずはその事に関してお詫びします。すんまへんでした。
さて、ここからが本題の感想。 以前のチャットでみゅうはん自身が「SFかどうか怪しい」と本作について 評しておられましたが、わて的には本格SFファンジーや思いまっせ、それも結構本格的な。 様々な超能力を持った少年少女、彼らを研究するための閉鎖空間、その中で次第に育つ 彼らの自我・・・これって超能力モノSFの王道ですわ! 古い所で言えば「スラン」や「アトムの子ら」最近では「アキラ」「ナイト・ヘッド」 みんなこの王道を歩んでる。 けど、みゅうはんの「空」シリーズのオリジナリティー溢れるところは、その能力者の子供たちに 芽生えた自我の中身ですな 今までやったら、「モルモット扱いはイヤだ!ここから出たい!!」って言うのが 作品のメインテーマになってたのに、「空」シリーズではガラリ180度正反対。 外の世界を恐れ「箱庭」に安住の地を見出す。まさに大人になりたくない子供たちの 言い分そのまま!これにはやられました。 はっきり言います、従来の自立=閉鎖空間からの脱出いうのはもはや古い、 逆にいまの居心地のいい世界を守り抜こうとする、 昨今の子供たちの志向にこちらのほうがはるかに近い思いまっせ その意味でこの「空」シリーズはけっこう古典的でありながらエポックメーキングしてる 思いました、いやまったく「空」恐ろしい・・・
で、恒例、負け惜しみの「気になる点」 「箱庭」の設定が今ひとつわての豆腐頭では理解しにくいですわ 具体的に言うと、子供たちを閉じ込めているシステム、なにか重力とか時空までもコントロールする テクノロジーで維持されているような気がしますが、でも「あっちの世界」では車で人は移動し 競馬もあり・・・テクノロジーにすごいギャップがあるような気がするのはわてだけでっか?? それともそのギャップに物語の本質がたくみに隠されているとか・・・う〜んそれこそ気になるなぁ
とは言いつつも、本作の着眼点に本気で恐れ入ってるゆまなまこが居るわけで、 ほんまに堪能させていただきました。
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