寺・玄関口  □ HELP  □ 新着記事  □ 新規投稿  □ ツリー表示  □ 記事全文表示  □ SEARCH  □ 過去ログ
[99]  老人と花とロボット
□投稿者/ 並木
□投稿日/ 2002/12/01(Sun) 00:45:18
□URL/ http://www7.plala.or.jp/stla/top.html

    ぴーしゅけ様、こんばんは。お久しぶりでございます。

     初SF読ませていただきました。
    面白く、且つほんわか暖かな読後感が、実にぴーしゅけ様らしい作品だったと思います。
     シレーネの喋りが、映画『スター・ウォーズ』のC3PO(だったか)を思い出させました。命令を待つばかりで忠実なロボットが『思う』とか『感じる』といった感情的な機能を見せる辺りが、このロボットらしくないロボットを連想させたのかもしれません。
     テーマは、私としては充分クリアしていると思います。
     外見の連想がC3POから離れなかったのは、私自身の想像力の欠如と、文中にそれらしい描写が説明以外に現れなかったことが原因かもしれません。ラストに向けて、自分の機能を利用せずに『感じる』通りに行動し始めたシレーネが、例えば「風に髪をなびかせる」とか「白い肌を拭く」といったような、外見も人間らしい仕草を取り入れたり、人間としてのシルエットの描写があれば、より一層、内面がロボットである悲しい矛盾を巧く引き出せたかもしれません。
    また、「主人(おじいちゃん)と同じ人間の姿を大事に守ろうとする気持ちが、くたびれて剥がれ始めた人工皮膚を撫でて直そうとする」とか「(人間が見たら)醜いと感じるかもしれないと、身繕いの出来ない部分を恥ずかしがって隠そうとする」というような『18歳の女』を感じさせるような仕草があったりしたら、ストライク・ゾーンだったかも。ってか、もし、私がここまで書けたとしたら、多分入れていただろうと思う。
    そういう意味で言うならば、描写がもっと映像的であっても良かったかとも思います。
     哀しさと希望の入り混じった内面の感情がとても印象強く残っているのは、SFに不慣れな故に引き出せたとも思えます。ヘタにSFを追求し過ぎてしまうと、ここまでくっきりとした輪郭は描けなかったと思うし、その調合具合が絶妙です。

     やっぱり、ぴーしゅけ様の小説が好きだなーと再認識した作品でした。

     では、稚拙な感想で失礼いたしました。
記事引用 [メール受信/OFF] 削除キー/

前の記事(元になった記事) 次の記事(この記事の返信)
<<老人と花とロボット /オカザキレオ 返信無し
 
上記関連ツリー

● 老人と花とロボット /オカザキレオ (02/11/30(Sat) 12:50) [97]
......● Re[1]: 老人と花とロボット /並木 (02/12/01(Sun) 00:45) [99] ←Now
......● Re[1]: 老人と花とロボット /ぴーしゅけ (02/12/02(Mon) 03:47) [113]
......● Re[1]: 老人と花とロボット(ぴーしゅけ様著) /D・W・W (02/12/02(Mon) 20:39) [120]
......● Re[1]: 老人と花とロボット /平代山 登 (02/12/03(Tue) 10:48) [128]
......● Re[1]: 老人と花とロボット /みゅう (02/12/07(Sat) 23:43) [137]
......● Re[1]: 老人と花とロボット /えも (02/12/21(Sat) 13:44) [150]

▼ 上記ツリーを一括表示
 
上記の記事へ返信

掲示板管理者:書き込み寺(宇苅つい)

- Child Tree -
Edited by Kiryuu Web Laboratory as Child Tree K-Edittion v1.29